体外受精の治療を拒んでいた夫の気持ち
*採精についてのお話なので、苦手な方はスルーしてください。
体外受精は色々な面で大変です。
我が家は二人目も体外受精で授かりました。
二人目の時は夫にクリニックに行ってもらうのが大変でした。
一人目の時は、「ちょっとよく分からないからついて来て」と言ってスムーズに治療開始できましたが、二人目はそれも効きません。
正直、男性はたったの2回行けばいいだけなのに、何がそんなに嫌なのか全く分かりませんでした。
でも後でその理由を詳しく教えてもらったので、書いてみます。
(色んな方がいると思うので、一例です。また、男性の不妊手術はしない場合の話です。)
体外受精が大変なポイント
ざっと挙げればこんな事です。
お金が掛かる
我が家の場合、一人目も二人目も5ヶ月の通院で100万円掛かりました。
通院日が定まらず待ち時間が長いので予定が立てられない
5ヶ月間での通院回数は22回でした。
ホルモン値に合わせて通院日が決まるので、急に翌日も来てと言われる事もあります。
待ち時間は、だいたい3時間から5時間です。
採卵や移植手術がある
採卵は卵巣に針を刺します。手術も痛いし術後も痛みが続く事があります。
採卵の痛みについてはこちらに書いています。
精神的にかき乱される
ホルモン値に一喜一憂したり、ダメだった時のショックは大きいです。そして不安な日々が続きます。
夫の通院回数
クリニックによって違うと思いますが、私が通っていたクリニックでは男性は2回の通院のみです。
1回目の通院
治療開始の意思があるか先生から確認があり、あとは採血です。
2回目の通院
採精と、結果説明のみです。
以上です。
そのクリニックでは精子の持ち込みが禁止されていましたが、クリニックによっては持ち込み可のところもあります。
その場合は、家で採取した精子を容器に入れて、温めながら2時間以内にクリニックに持ち込みます。
体外受精を反対する夫にクリニックに行ってもらった方法
何度も話し合いをしようとしたのですが、何かと理由をつけて逃げられていました。
こういう態度の時は大した理由ではない事が多いので、ちょっと強行してみました。
私がまず一人でクリニックを受診して、意思が固い事と治療を開始するつもりでいることをアピールしました。
すると、もう進むしかないと決めた様子でやっと行くことを了承してくれました。
夫が体外受精の治療をしたくない理由
ずっと理由を教えてくれませんでしたが、出産した後に改めて聞いた時、初めてその理由を教えてくれました。
「クリニックでの採精が苦痛」
という理由でした。
私には分かりません。だからどんな事が苦痛なのか知りたかったので、詳しく教えてもらいました。
クリニックで採精する方法
採精する当日の様子を教えてもらいました。
受付
受付をしたら、「○番の患者様、採精室へ行ってください」とモニターに出るので行きます。
採精室
採精室のカウンターにいる看護師さんから、容器とアダルトDVD数種類を受け取ります。
個室に入る
カラオケボックスくらいの広さの個室には、テレビとDVDデッキが置いてあり、その前に紙のカバーが掛かった椅子が置いてあります。エロ本もいくつか置いてあったそうです。
採取した後
精子を採取して容器に入れたら、DVDと一緒にカウンターの看護師さんに渡します。
その後は待合室へ。
以上で終わり。
採精室での夫の気持ち
とにかく、採精室が嫌だそうです。
使用中の札がかかった個室が並んでいて、悶々とした空気が漂っているのが耐えられないそうです。
主人は少し潔癖なところもあるので、渡されたDVDやエロ本を触るのも嫌だそうです。
これが、夫が体外受精の治療を拒み続けていた理由でした。
夫の気持ちを聞いた私の感想
「やっぱり大した事じゃなかった」と思いました。
申し訳ないけど、そう思いました。
それに理由が分かってスッキリしました。
比べたらいけないのかもしれませんが、女性の負担から考えると我慢できる程度だと思ってしまいました。
女性の場合、受診のたびに内診と採血をします。
痛いです。
内診では股をパッカーンとした状態で数分間待たされる事も多かったです。その前を、看護師さんや先生が行ったり来たりしてるのです。恥ずかしさとか感じてる場合ではありません。
採卵手術のひどい痛み。
妊娠となれば、つわりやら何やらの体調不良。
出産のあり得ない痛みと、産後の過酷な睡眠不足。
と、これを言い出したらキリがないですね。
夫が体外受精に無関心でよかったこと
私が通院していても、結果や経過を全く聞かれませんでした。
無関心で寂しい・・・とは全然思わず、ありがたかったです。
通院のたびにどうだった?と聞かれても、あまり話す気になれなかったと思います。
この無関心についても産後に聞いてみたことがあります。
私を気遣っていたわけではなく、「聞いても分からないから」ということでした。
さいごに
そう言えば、採精の時に私は待合室で待っていましたが、異常に早く戻ってきたので思わず「早すぎない⁈」と言ってしまいました。
とにかく早く部屋から出たかったんですね。
今は、「あのとき頑張ってクリニックに行って良かった」と主人に感謝されています。
さいごまでお読み頂きありがとうございました♬