ベビーカーを押しながら、赤羽橋の交差点で大泣きして思ったこと
私、普段は泣きません。とにかく人前で泣きたくないので、我慢します。
だから大人になって家族以外の前で泣いたことはありませんでした。
なのに、3年前の話ですけど人前で大泣きしました。
その時の生活
主人がうつ病を発症しました。
「まあ大丈夫でしょ。」とはじめは気軽に思っていましたが、段々ときつくなってきました。
子供がまだ赤ちゃんだったので、私も寝不足が続いているし体も疲れている状態です。
その上、主人は休職したのでずっと家にいて、家事育児何もしないのにダメ出しばかりしてくる状態。
子供が隣でギャン泣きしていても、聞こえないかのようにスマホを見続けている、というのが普通になっていました。
何を話しかけても、主人を非難している様にしか受け取らず怒り出すので、会話にもなりません。
私はこの状況がずっと続くのかと思って、何をどうしたらいいのか分からず、お先真っ暗でした。
うつ病家族講座に参加
はじめは主人に対して労りの気持ちがありましたが、毎日不機嫌でダラダラと何もしない様子を見ていると、イライラしてきました。
これはまずい!と思って保健所に電話相談すると、うつ病の家族がいる人の為の講座がある事を教えてもらいました。
その講座では、保健師さんや精神科医の先生が病気の詳細や薬、家族の対応について教えてくれます。
講座の間、子供は別室で保育士さんが診ていてくれます。
30人くらいの人が参加していました。もう15年も旦那さんのうつと付き合ってると笑ってる人もいました。
え、、どうやったらそれを笑えるの??と、その人の落ち着きぶりにビックリしました。
私とは逆で奥さんがうつ病という人もいました。年齢も状況も様々です。
話しかけてきた女の人
うつ病家族講座の帰り道、信号待ちをしているとママチャリに乗ったハツラツとした40代くらいの女の人に明るく声をかけられました。
「どうしてもひと言伝えたくて、追いかけてきちゃった!私も主人が10年前からうつで、その時子供が赤ちゃんだったの。私と一緒だって思って。今は辛いかもしれないけど、大丈夫!しばらくしたら病気との付き合い方が分かるから。子供も元気に育つから心配ないよ」
泣きました。
我慢なんてする余裕なく。
ヒクヒクなって、まともに話せなくなるくらい泣きました。
声を掛けてくれたのは、同じ講座を受けていた女の人でした。
不意打ちだったのもあるけど、やっぱりわざわざ私の為にその事を言いに追いかけてきてくれた優しさですよね。
それに、同じ経験をした人からの言葉は響くって聞きますけど、まさにそれでした。
泣いた赤羽橋の交差点。車通りが多い交差点です。
ちょうどお昼時間だったので、ランチに行くビジネスマンがたくさん歩いていました。
人前で泣いてみて気付いたこと
泣くことは恥ずかしくないし、人目も気にならないんだと知りました。
家にいたくなくて、毎日の様に子供を連れて出掛けていたけど、自分では気付かないくらい気持ちの余裕がなかったんだなということにも気付きました。
主人がうつを発症してから3年経ってみて
確かに、うつ病の主人との付き合いに慣れてきました。
主人の言動パターンも読めてきて、ずいぶん客観的に観察できるようになってきました。
何を言われても、感情を持たなくなりました。
それでもやっぱり辛い。
3年経っても、やっぱり辛いですーー。
私の行動に細かくダメ出しをしたり、私のせいで病気が悪化してると言われるので、「私って、そんなにひどいのかな?」と考え込む事も多いです。
といっても、私はテキトウ大好きの楽観主義です。結局、「まあいっか、考えても分かんない!」で終わるのですけど。
さいごに
ちょっとした事でもすぐ泣く人を見ると、「素直で羨ましいな、けど私は泣かない」と思っていました。
でも、泣きたい時には泣くの、大事ですね。
気持ちが張り詰めているときほど、気にしてないふりをしたり笑おうとしたりしがちですが、けっこう限界なのを自分では気付かないことも多いのかなと思います。
声をかけてくれて女の人に感謝です。また会いたいな。